残業100時間/月
残業時間が月に100時間を超えると、何かあった際には労災認定されることが多いとか。
そんな事を、この間の産業保険の講演で聞きました。患者さんの残業時間について問診が足りなかったな……と反省。うん、聞くことにしよう。
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残業時間が月に100時間を超えると、何かあった際には労災認定されることが多いとか。
そんな事を、この間の産業保険の講演で聞きました。患者さんの残業時間について問診が足りなかったな……と反省。うん、聞くことにしよう。
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以前、アドヒアランスの悪い統合失調症の患者と話していたら、「偉い整体師の先生に『この病気は首の骨を正せば治る』と言われた」「その先生から『薬なんて飲むな』と言われた」と聞いたことがあります。
そのときにはひどく腹が立ったものです。薬を止めて調子が悪くなれば、運び込まれるのは精神病院。苦しむのは本人・家族・関係者。その整体師は、その発言の結果で何が起きたのかを知らずに「あの人は、首が整い薬をやめて、元気に暮してるのかな」とでも思っているのでしょう。
精神科疾患の患者が薬物治療を受ける際、家族や周囲の人たちの理解があるのはとても良い事です。逆に、家族や周囲の人たちに理解がないと、薬物治療の妨げになることがあります。
しばしば周囲の人たちに
「あんた、そんなに薬を飲んでちゃダメよ」
「安定剤なんかに頼らないようにしなきゃ」
「病気は鍼で治るから、薬なんてやめなさい」
などと薬物治療を否定されてしまうことがあります。
それは、
統合失調症であればその必要性を理解していないから。
うつ病であれば、薬物治療の有益性を理解していないから、あるいは、うつ病という病気を軽視しているから。
彼らは決して悪気なく言っているのです。しかし、責任もなく言っているのです。
患者であれば、いずれ周囲からそのような言葉を投げかけられる可能性がある事を知っておきましょう。そして、それでも薬物治療を継続する覚悟を決めておきましょう。そして、できるだけ家族にも、診察の際に同席してもらうようにしましょう。
家族は、できるだけ家族会や勉強会に足を運んだり、本を読むなどして正しい知識を身に付けましょう。
医療者は、できるだけ薬物治療について家族に説明する機会を設けるべきなのでしょう。また、機会があれば上記の様な言葉が患者本人に投げかけられる可能性があることを、本人に予告しておくと、アドヒアランス向上に繋がると思われます。
なんとも気をつけたいものですね。
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統合失調症の治療薬であるクロルプロマジン
と、
うつ病の治療薬であるイミプラミン
の構造が似ている事を知ってびっくり!
調べてみたところ、この2剤には次のようなストーリーが……
■クロルプロマジン(ウインタミン、コントミン)
1950年に麻酔に用いる抗ヒスタミン薬として開発されました。これを、統合失調症患者の鎮静目的に使ってみたところ……病的体験にも効果があるなど、抗精神病作用があることが発見されたのです! これで「初の統合失調症の治療薬」の誕生となったのです。
1954年に製剤化され、1955年には日本でも発売開始になってます。
■イミプラミン(イミドール、トフラニール)
そして、中枢作用を持つ抗ヒスタミン薬の開発が続けられました。二匹目のドジョウを狙ったのでしょう。その過程で登場したのがイミプラミン。統合失調症は治らなかったけど、今度は「うつ」に効いちゃったんです。これが分かったのが1956年、「初の抗うつ薬」の誕生でした。日本での発売は1959年のこと。
初の向精神薬と、初の抗うつ薬。この2剤には、こんな関係があったんですね(^-^)
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昨年は「メタボリックシンドローム」が随分と話題になり、健康に対する意識が随分と変わってきたものです。昨年の流行語大賞じゃないのが不思議なくらい(笑
精神科疾患を扱う際に、メタボリックシンドロームが問題として挙がることもしばしば。というわけで、ちょっと自分のためにおさらい。
メタボリックシンドロームの診断基準 (日本人用)
が必須項目。
そして次の3つのうち2項目。
血圧・肥満・血糖・血中脂質の4項目がポイント。これら全てに異常がみられるものは、まとめて一つの症候群として「内臓脂肪症候群」「死の四十奏」などと呼ばれています。気をつけたいものです。
抗精神病薬=向精神薬(統合失調症の治療薬)の中には代謝に影響を与える薬物もみられます。しかし、統合失調症の治療は薬物を避けて通れません。運動量の低下や食生活の乱れも大きな要因でしょう。運動や食習慣に気をつけてメタボリックシンドロームを防ぎたいもの。私自身、外来で食習慣や運動について十分な問診ができていないのではないかと反省中。気をつけていきたいものですね。
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医局で、薬を処方する際の記載する略語について話題になってひと調べ。
処方する際に「Rp.」とカルテ等に記載しますが、これは「処方箋」の意味で「recipe(レシピ)」の略とのこと。これは何となく知っていたつもり。
しかし、全く知らずに使っていたのがコレ。
処方箋に、前回と同じ内容を処方する際に「do.」と記載することがある。これは「繰返す」「コピーする」の意味の「ditto(ディトウ)」を縮めたもの。これは知らなかったな~
服薬するタイミングについての略語もあります。
「v.d.S.」は「vor dem Schlafen」の略で「眠前」のこと。horasomniを略して「h.s.」と書くことも。
「n.d.E.」は「nach dem Essen」の略で「食後」のこと。post cibosを略して「p.c.」と書くことも。
そして、最後に処方日数を書くときの「TD」。これはTage Dosen(日+処方)の意味。
これで、ひとつ賢くなっちゃいました♪ 他にも、よく知らずに使っている言葉があるハズ。ちょっと振り返って探してみようかな(^-^)
![]() |
ポケット医学英単語・略語辞典 著者:九州大学病院放射線部 |
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従兄弟に医者がいます。精神科医じゃなくて身体科。その彼と話していて彼が診た統合失調症の症例について話題になりました。
50台後半の男性。ずっと仕事にも就き、順調に経過していましたが断薬を機に再発。今は疎通悪く殆ど会話にならず、固まったまま日常生活に支障を来たしているとのこと。誰かが彼の手を持ち上げれば、そのまま手を持ち上げたまま。不自然な肢位を保ち続けるカタレプシー(強硬症)が出現ているといいます。
仕事に就いていたのですから、再発直前まで能力は保たれた良い状態が続いていたに違いありません。そして、服薬は順調に続けられていたのでしょう。それが、なぜ断薬に至ったのか……
本人が足の骨を折り、入院したところから断薬が始まったと思われます。本人、病気であることは周囲に秘密にしており、入院の際もそれを言わずにいたのです。家族は兄が一人だけ。その兄も、本人が統合失調症であることは知らずにいたといいます。
本人も薬を取りにいけず、入院した病院で処方を受けることもできず、薬を家族に入手してもらうこともできなかったのです。
骨折して入院した際、病院に統合失調症であることを告げていれば薬がもらえたことでしょう。家族が病気について知っていれば、薬を入手する手段を講じたことでしょう。
統合失調症という病気、秘密にするとこんなことがおきるんですね。病気について周囲に知っててもらうことは大切なんだなぁ、と痛感させられた症例でした。
少なくとも、家族には知っててもらわなきゃいけませんね(・_・)
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あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。で、さっそく精神科バナシ。
年末の外来で、こんなことがありました。
「今から入院しようかな、と思うんです」
そんな事を言い出すその女性は、統合失調症の妄想型。過去に複数回の入退院歴もあります。しかし、現在の状態は全く悪くなく順調。じゃあ、なぜ入院!? かなり面食らいました。ホントびっくり。
彼女は一人暮らしで無職。いつもは生活支援センターやデイケアに顔を出して、日中を過ごしています。そうして彼女は人と交流し、生活リズムを作っています。
しかし、年末年始は生活支援センターもデイケアもお休みです。誰にも会うことがなく、何もすることがないのです。遊びに行こうにも経済的な余裕はありません。それが毎年の悩みなんだとか。だから、人とすごせる病院に入院を、というのです。入院はお断りしました。そりゃ当然(笑
そーいう生活をしている人にとって、特に年末年始は大変なんですね。その時期が「特に」なのであって、いつも経済的な余裕の無さから、豊かな文化に触れる機会が乏しいもの。これからは地域のイベントについて、自分の為だけではなくチェックしておこうと思いました。地域や学校のサークル・クラブが開催する発表会や演奏会、展覧会などは、安かったり無料だったりするもの。そのような情報が、デイケアやクリニック・病院などの精神障害者の元に届けられるといいのでしょうね(^-^)
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