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2007年1月24日 (水)

薬物治療への周囲の理解

以前、アドヒアランスの悪い統合失調症の患者と話していたら、「偉い整体師の先生に『この病気は首の骨を正せば治る』と言われた」「その先生から『薬なんて飲むな』と言われた」と聞いたことがあります。

そのときにはひどく腹が立ったものです。薬を止めて調子が悪くなれば、運び込まれるのは精神病院苦しむのは本人・家族・関係者。その整体師は、その発言の結果で何が起きたのかを知らずに「あの人は、首が整い薬をやめて、元気に暮してるのかな」とでも思っているのでしょう。

精神科疾患の患者が薬物治療を受ける際、家族や周囲の人たちの理解があるのはとても良い事です。逆に、家族や周囲の人たちに理解がないと、薬物治療の妨げになることがあります。

しばしば周囲の人たちに
「あんた、そんなに薬を飲んでちゃダメよ」
「安定剤なんかに頼らないようにしなきゃ」
「病気は鍼で治るから、薬なんてやめなさい」

などと薬物治療を否定されてしまうことがあります。

それは、
統合失調症であればその必要性を理解していないから。
うつ病であれば、薬物治療の有益性を理解していないから、あるいは、うつ病という病気を軽視しているから。

彼らは決して悪気なく言っているのです。しかし、責任もなく言っているのです

患者であれば、いずれ周囲からそのような言葉を投げかけられる可能性がある事を知っておきましょう。そして、それでも薬物治療を継続する覚悟を決めておきましょう。そして、できるだけ家族にも、診察の際に同席してもらうようにしましょう。

家族は、できるだけ家族会勉強会に足を運んだり、を読むなどして正しい知識を身に付けましょう。

医療者は、できるだけ薬物治療について家族に説明する機会を設けるべきなのでしょう。また、機会があれば上記の様な言葉が患者本人に投げかけられる可能性があることを、本人に予告しておくと、アドヒアランス向上に繋がると思われます。

なんとも気をつけたいものですね。


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