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2007年3月12日 (月)

まだハロペリドールが第一!?

他の病院の噂を聞いていて、未だにハロペリドールを、非定型抗精神病薬よりも優先させている精神科医がいるとか。

非定型をちゃんと使えば、ハロペリドールに対して抗精神病作用が同等以上の効果を有するのは今や常識。そして、副作用が少ない点で非定型の方が優れているのも常識。

それなのに、なぜハロペリドールを優先させる理由があるのでしょう。ハロペリドールの方が安い?処方し慣れてる?それだけでベストの治療をしないというのは治療として不適切でしょう。ハロペリドールを優先させる理由などありません

自分の師匠や先輩からの流れなのかもしれません。ハロペリドールが奏功した経験の方が多いのかもしれません。何か、その医者なりの理屈があるのかもしれません。

しかし、世界的なRCTによる研究報告の数々に、先輩の話個人的経験や理論が優先させるのは「独善的」と言わざるをえません。

ここで書いてもしょうがないことですが、そんな貧しい考えの医師もいるのかと思うと苛々してしまいます。統合失調症にかかられた患者さん皆さんが、良い治療を受けてハッピーな人生を送られることを祈るばかりです。

補足: ハロペリドール自体も十分に良い薬です。その使用そのものを否定するものではありません。患者さん個々を考えると非定型よりもハロペリドールが優先される場合もありえます。混乱ありませんよう(^-^;


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コメント

すみません。
僕もハロペリドールを第一選択薬の一つ(あくまで一つですが)と考えている精神科医です。
最近のエビデンスを見ていると果たして非定型抗精神病薬が従来薬よりどの程度優位性があるのか、というのは疑問に思っています。むしろ、当初考えられていたよりはそうでもない、というのが近年明らかになってきている、と言えないでしょうか?
新しい薬ほど、効果が過大評価され、有害作用は過小評価される傾向があります。

(ちなみに日本総合病院精神医学会による最近のガイドラインではハロペリドールが第一選択の扱いです。

このことに注意して、新しい臨床研究のチェックを怠らないようにすることが大事だと思っています。

大事なのは
1.全体的な治療・支援の中に薬物療法を位置づけて、
薬物療法に頼りすぎないこと。
そして多剤大量処方にならないこと(精神科ではこれはあまりに多い!!)。

2.効果と有害作用のモニター・評価をその都度きちんと行い、
特に初期には投薬量をこまめに調整すること
などだろうと思っています。

なお、明らかな差がなければ、薬価の安い薬、特にジェネリックの出ている薬を優先すべきだと思います。
実際、患者さんの負担は馬鹿にならないのです。
こういうことも臨床医としては大事な視点だと思います。

投稿: acceleration | 2007年10月21日 (日) 08:03

初めまして。コメントありがとうございます。残念ながら、全く意見が異なるようですね。

非定型が定型に勝るか否か、の議論はあります。しかし、少なくとも定型が勝ることは考えがたいもの。海外のガイドラインを複数見比べてみても、SGAファーストチョイスは必ず出てくるものです。日本だけまだHPDを持ち出しているのは遅れていると言わざるをえません。

そして、ジェネリックについても意見が割れましたね。患者さんの負担については当然、考えます。しかし、ジェネリックにしたからといって、皆さんが期待するほどは軽減になりません。しかも、リスクを伴います。ここで語るには足りぬこと。アメリカのジェネリックの品質と同じに考えてはいけませんね(^-^;

ベストの治療を提供することこそ医者の務めと思われますo(^-^)o

投稿: satoru | 2007年10月21日 (日) 23:41

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