ジプレキダ20mgで開始?
ここしばらく、ジプレキサを初回から20mg/day処方することをイーライリリーのMRさんから提案されます。文献的な根拠も示されます。その方が最終的な投与量が少なくて済むのではないか、というお話。
しかし、添付文書では1日1回5~10mgから開始とされています。この時代、添付文書に書いてあることを守って治療を行うことは大切なことではないでしょうか。医師の自己防衛としても、そして乱暴な医療から患者さんを守るためにも。
20mg/day開始が有効なのであれば、添付文書レベルで変更して頂けるといいのでしょうね。……って、そんな簡単に書き換えられるものではありません。せめて、しっかり文献を手元に置いて、根拠を明確に示せるようにするぐらいでしょうか。イーライリリーさんとしては、どうお考えなのでしょうね。
というのも、しばらく前になりますが、ヤンセンファーマさんからは、添付文書に従って治療を始めることの大切さをご講演頂いたばかり。それからはリスパダール液を使うのも2mL/dayから始めて漸増するようにしています。
以前に比べて、医師の裁量権の重みが薄れ、リスクへの対応の重みが増しています。今まで通りの感覚ではいけません。気をつけなきゃですね(・_・;
コメント
はじめまして。ある調べものをしていてここに辿りつきました。今は新しいエビデンスがどんどん出てきて添付文書と臨床での用量にギャップが生じることもしばしば。調剤する立場から見ると用量オーバーは疑義照会の対象になりますので明確な回答がない限りは添付文書通りの処方がベターだと思います。(場合によっては保険でカットされることもあるので)
とは言うもののカルテに一筆加えるだけでスルーできることもありますが(汗)
添付文書上の用量は多大なデータに基づいて算出されたものだと思うので、まずは添付文書に沿った処方が望ましいと私も同感です。
こちらのサイトは未熟な私にとって大変勉強になります。これからも宜しくお願いします。
投稿: cat×cat | 2007年10月24日 (水) 18:28
cat×catさんって、つい先日コメントを頂いた猫さんとは別の方でしょうか。だって「はじめまして」ですものね。ネコつながり……。いずれにせよコメントありがとうございます(^-^/
「未熟な私にとって」って、頂いたコメントはしっかりした内容であり頼もしい限りです。これからもどうぞよろしくですm(_ _)m
添付文書と外れたところでの治療が論文によっては勧められていることもあり、難しいことですよね。何かあったときには「論文があったから」でどこまで根拠になるものでしょうか。アレコレしてみたい気はしてしまいますが、薬を飲むのは自分の口ではなく患者さんのお口ですから、慎重にならざるをえませんよね。
ほんと、父権的な時代から変わっていくのを感じますね(・_・)
投稿: satoru | 2007年10月24日 (水) 20:02