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2007年11月28日 (水)

睡眠薬の最高の時間

各種睡眠薬最高血中濃度到達時間をメモメモ

一般名(商品名) 最高血中濃度到達時間

■超短時間型
ゾルピデム(マイスリー)0.7-0.9
トリアゾラム(ハルシオン)1.2
ゾピクロン(アモバン)0.75-1.17

■短時間型
ブロチゾラム(レンドルミン)1.5
ブロチゾラム(レンドルミンD)1-1.5
リルマザホン(リスミー)3
エチゾラム(デパス)3
ロルメタゼパム(ロラメット、エバミール)1-2

■中時間型
ニトラゼパム(ネルボン、ベンザリン)1.6
フルニトラゼパム(ロヒプノール、サイレース)1-2
エスタゾラム(ユーロジン)5
ニメタゼパム(エリミン)2-4

■長時間型
クアゼパム(ドラール)3.4
ロフラゼプ酸エチル(メイラックス)1-1.2

どれも単位は「時間」です。

超短時間型は1時間前後。睡眠薬を飲んで1時間して寝付かなかったら、これらの薬の効果は終わったも同然。すぐに寝付くように出す薬ですが、これですぐ寝付けなかったら無駄な薬ですね。

短時間型は2時間前後。ブロチゾラムの商品はレンドルミンとレンドルミンDがあります。Dがついてる方は、口の中ですぐ溶ける錠剤=口腔内崩壊錠というもの。どちらかと言えばDの方が早く効くんですね。寝つきをよくする効果が期待できます。

中時間型や長時間型は、効果が出るのも遅いと思われがち。でも、実際には寝つきをよくする効果も短時間型ぐらいに期待できます。とは言ってもエスタゾラム(ユーロジン)は遅いですね。

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2007年11月26日 (月)

睡眠薬の半減期

各種睡眠薬の血中半減期をメモメモ

一般名(商品名) 血中半減期

■超短時間型
ゾルピデム(マイスリー)1.78-2.30
トリアゾラム(ハルシオン)2.9
ゾピクロン(アモバン)3.66-3.94

■短時間型
ブロチゾラム(レンドルミン、レンドルミンD)7
リルマザホン(リスミー)10.5
エチゾラム(デパス)6
ロルメタゼパム(ロラメット、エバミール)10

■中時間型
ニトラゼパム(ネルボン、ベンザリン)27.1
フルニトラゼパム(ロヒプノール、サイレース)7
エスタゾラム(ユーロジン)24
ニメタゼパム(エリミン)26

■長時間型
クアゼパム(ドラール)36.6
ロフラゼプ酸エチル(メイラックス)110

どれも単位は「時間」です。

超短時間型の薬は3時間前後の半減期。めちゃくちゃ早いですね。この手のものは安全だと思って安易に処方されがち。しかし、中止が困難になるので要注意。私自身はこの手の薬を殆ど処方しないようにしています。

短時間型は8時間前後。朝には殆ど残らず安心して使いやすい薬。これも中止するときに難しいのは注意ですね。

中時間型は25時間前後。だからといって一日中寝ちゃうわけではなく、朝にはちゃんと目が覚めるのが通常。寝付いてから朝起きるまでの睡眠全体が安定するのはポイント。飲み続けると効果が強まります。最初に効かなくても「効かない」と結論づけずに続けるべきでしょう。中途覚醒にはお勧めです。不眠の原因が解消したときに、中止しやすいのは大きなメリット。

フルニトラゼパム(ロヒプノール、サイレース)は半減期が7時間と短いなのに「中時間型」なのは、代謝されるとニトラゼパムになり、これが中時間型だからということでしょう。ですから25時間ぐらいの半減期に近い効果が得られるということ。

長時間型は、とにかく長い。中時間型で挙げたメリットがなおさら。

睡眠薬は14日分しか処方できない縛りがありますが、ゾピクロン(アモバン)とリルマザホン(リスミー)は、その縛りがないのは外来で使う上ではポイントですね。

そして、正確には睡眠薬ではなく抗不安薬であるエチゾラム(デパス)やロフラゼプ酸エチル(メイラックス)なども当然のことながら14日の縛りと無関係ですね。

また、ニトラゼパム(ベンザリン、ネルボン)は、抗てんかん薬としてなら長期処方が可能。でも睡眠薬としては14日縛り。難しいところです。

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2007年11月21日 (水)

お出かけしてきます…

本業とは関係なく、海外に行ってきます。ちょっとした大舞台。頑張ってきますo(・_・)o

http://plaza.rakuten.co.jp/satoru4444/diary/

……ってなわけで少しの間、留守にしま~す(^-^/

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2007年11月20日 (火)

DHA不足で統合失調症に?

統合失調症は様々な要素が合わさって発症する疾患と考えられますが、その一つの要素が特定されたというニュースがありました。

マウスを使った実験で、DHAなどの不飽和脂肪酸に関係する遺伝子が統合失調症の原因遺伝子の一つであることが分かったとのこと。こりゃスゴイo(・_・)o

妊娠中不飽和脂肪酸の摂取が不十分だと、統合失調症発症につながる危険性がある、とのこと。

これだけが統合失調症発症の原因なわけではありませんが、妊娠中に飢餓状態だった母からの子は、統合失調症を発病する危険性が2倍に高まることが報告されているといいます。

まだハッキリしたことは分かりませんが、妊娠中にはを食べて不飽和脂肪酸を摂取した方がいいのかもしれませんね(^-^)

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2007年11月18日 (日)

ジェイゾロフト100mgまで

セルトラリン(ジェイゾロフト)は欧米では200mg/dayまで使用できます。しかし、日本では100mg/dayまでの処方。

それを聞くと100mg/dayまでで、ちゃんと治せるのかな?と不安になってしまいます。

ジェイゾロフトを売り込みにきたファイザーのMRさんに聞いてみれば、欧米でも200mg/daまで可能とは言え、世界的な有効例は100mg/day程度が多かったとか。へ~

そしてGSKのMRさんが、パキシルについて売り込もうと持ってきた文献には……
イミプラミンとの比較試験の際のデータでは、セルトラリン25~75mg/dayの低用量群50~150mg/dayの高用量群では、改善率に優位な群間差が認められなかったといいます。

75mg/dayまでで十分に効くのですから、100mg/dayまでトライしたら十分と言えるのでしょう。

個人的なポイントは、ファイザーさんではなくライバルのGSKさんが持ってきた文献、ということ。なんだか妙に客観性を感じちゃいます(笑

語ればもう少しあるんですけど、それはまた別の機会に。

うん、これで納得(^-^)

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2007年11月14日 (水)

24歳以下への抗うつ薬

若年者抗うつ薬による自殺リスクについて記載するように、添付文書の改定をアメリカでFDAが指示したとのこと。それを受けて、日本でも全ての抗うつ薬の添付文書が改定されました。

追加されたのは……

抗うつ薬の投与により、24歳以下の患者で、自殺念慮、自殺企図のリスクが増加するとの報告があるため、本剤の投与にあたっては、リスクとベネフィットを考慮すること。

……という内容。

24歳以下の患者において、抗うつ薬プラセボを比較したところ、抗うつ薬で自殺念慮や自殺行為のリスクが比較的高い結果が出たとか。服用開始後1~2ヶ月に気をつける必要があるとのこと。

リスクがあるから処方しないのか、というとそうともいきません。「うつ病」であるならば、薬物治療を含めた適切な治療をしないことで、徐々に自殺リスクが上昇する可能性があります。

若年者の抑うつ状態を診たときに、むやみに抗うつ薬を処方するべきではないのでしょう。処方するのであれば自殺リスクについて考え、本人や家族に注意喚起をすべきなのでしょう。そして、初期だけでも抗不安薬などを用いるのもいいのかもしれませんね。

添付文書の改定というのは大きなことです。「無視して今まで通り」ではいけませんね(・_・)

当ブログの関連した記事に「小児用パキシル」「SSRIと若年者の自殺リスク」がありますので、ご参考まで。

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2007年11月12日 (月)

男は女の2.5倍の自殺数

自殺対策基本法に基づき作成された2006年度の自殺対策白書が提出されたとのこと。

人口10万人当たりの自殺者数を見てみると
男性は35人程度を推移しており、女性は10人台前半
男性は以前は20人程度だったのが、1998年から急増したとのこと。

「うつ病」の率自体は女性の方が2倍高いけれども、自殺者は男性が2.5倍の数。この

ギャップはどこから生まれるのでしょうか。

うつ病を発症したときに、女性の方が受診率が高くて数として上がってくる?
男性がうつ病を発症したときには、重症化しやすい?
女性よりも男性の方が、実際に死に至るだけのハードな自殺に至る?
……さて、真実はどうなんでしょうね(・_・)

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2007年11月 9日 (金)

ジプレキサと血糖リスク

イーライリリー社がオランザピン(ジプレキサ)が、他の非定型抗精神病薬に比べて血糖上昇のリスクがより高いことを正式に認めた、とのこと。http://www.biotoday.com/view.cfm?n=22479

そんなことは、臨床的に以前から言われていたこと。なのに、まだ製薬メーカー自体が認めてなかったとは驚き。認めたくなかったんでしょうね~。そして、ついに認めるに至ったのも、じぶんと肥満大国アメリカで追い込まれたんでしょうね。

というわけで、ジプレキサを服用するときには血糖に要注意ですね。医師サイドとしては、処方するならリスクを確実に告知しなければいけません。

当サイトの関連記事として「糖尿病+統合失調症」がありますので、ご参考まで。

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2007年11月 5日 (月)

季節性うつ病

季節もを経てになってきました。熊もカエルも冬眠する中、人間は冬でも活動しなければいけません。でも、人間も冬眠しようとしてしまうのでしょうか。「季節性うつ病」というものが存在します。

一般的なうつ病では、食欲は落ち不眠がちになるもの。しかし、うつ病として通院している患者さんの中には秋~冬にかけて食欲が通常より増進し、睡眠時間が増える人がいます。

そんな人に対して通常のうつ病の治療と同じSSRISNRIは有効です。

そして、ビタミンB12も治療を助けるとのこと。

←ビタミンB12!

そして、もうひとつのポイントは「」。冬に日照時間が短くなって、目から入る光刺激が減ると睡眠を増やすメラトニン分泌が増えるとのこと。おそらくセロトニンのバランスも乱れるのでしょう。ですから、光を浴びることが有効です。部屋はなるべく明るく、特に窓から入る日光は沢山浴びたいものです。

季節性うつ病に対して、光療法はSSRIと同等の治療効果が得られた、という報告も。ならSSRI/SNRIと併せて使えば、きっと良いことあるハズ。

先日、私の外来に通院している患者さんが、光療法の装置を購入したとのこと。医療用じゃなくても売ってるとは知らなかったな……。楽天で調べてみると、売ってました♪

←高照度光照射装置SunLight!

朝に30分~1時間、この装置の前で過ごして使います。

季節性うつ病そのものじゃなくても、同様の傾向がある人には有効でしょう。私も外来で紹介してみようかな♪o(^-^)o

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2007年11月 1日 (木)

服薬確認

2007年CNSフォーラムでのDr.W.Wolfgang Fleischhackerの講演で次の様なことを聞きました。

外来で統合失調症の患者さんに、服薬状況を尋ねるのにどう質問するのか

薬は役立っている感じがしますか?」
自分の薬を他の統合失調症の人に勧めますか?
薬を飲み忘れたときにどうしてますか?
薬を飲み忘れたときにどう感じますか?
薬について十分知ってますか?
薬を止めたらどうなると思いますか?
薬を止めるのを試してみたことがありますか?

といったもの。

薬をちゃんと飲んでますか?」という当たり前の質問なら「YES」と返ってくるだけです。上記の質問は非常に有効なのではないでしょうか。僕もこれらを参考にして、質問のバリエーションをつけたいですね。

自分としては「お薬、どのくらい余ってますか?」「飲んでるといっても、100%とはいかないでしょ」など、変化をつけてみています。

医療現場の他の皆さんが、どんな聞きかたをしてるのか聞いてみたいですねo(^-^)o

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