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2007年12月26日 (水)

精神遅滞の重症度分類

何かと複雑なDSM-IVの診断基準でも、精神遅滞については非常にシンプル。ザッと書くとこんな感じ。
A: IQがおよそ70以下
B: 適応の問題がある
C: 18歳以下の発症

重症度がIQによって分けられます。
 軽度精神遅滞 :50~55 から およそ70
 中等度精神遅滞:35~40 から 50~55
 重度精神遅滞 :20~25 から 35~40
 最重度精神遅滞:20~25以下

私はこの区分をすぐに忘れてしまいます(>_<;

というわけで、このたびちゃんと覚えようと立ち上がりました!そこで語呂合わせです♪(^-^/

ナオちゃんくて、午後にはチュッ
(70以下=軽度、55以下=中等度)

っていし、双子メチャ重ッ!
(40以下=重度、25以下=最重度)

こんなので、どうでしょ?他にも、聞いたことがある、あるいはオリジナルの良い案があったら聞かせて下さい(^-^/

覚え方と言えば、当ブログの記事に「心電図の電極」「αβθδ……脳波の話」もありますので、ご参考まで。

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2007年12月22日 (土)

実地指導

行政の依頼を受けて、初めて「実地指導」に行ってきました♪ 県内の他の精神病院まで車で2時間かけてお出かけ。入院が適切に行われているかをチェックするお仕事です。

保健所の人と一緒に医療保護入院の患者さんを3名診察してきました。各10分ぐらいだったでしょうか。患者さん自身がどんな症状を持っているのかを改めて問診し、入院治療についてどう思っているのかを中心に診察しました。入院形態が、任意入院と医療保護入院のどちらが本当に適切なのか、を診るためですね。

一人目は、統合失調症で幻覚や妄想が残っている人。薬物治療を続ける必要があるのに、本人は病識(病気という認識)欠如してました。薬物治療を続けるには入院ぐらいしてないと無理そうだけど、本人はその必要性が理解できてない人。
……医療保護入院にせざるをえません(・_・)

二人目も同じような人。
……この人もしょうがない(・_・)

三人目は、統合失調症で欠陥状態。入院の同意も何も、普通の会話すら困難な人でした。
……医療保護入院にするのが妥当でしょう(・_・)

というわけで、診察した3名につき「この人は医療保護入院が妥当です」と書いてきました。ちょうど医療保護入院や措置入院の書類と似たような書類です。

その病院で医療保護入院している患者さんがたった3名のハズがありません。ある程度の期間入院が続いている人から病院が選んだ患者さんでした。今回は病院が選びましたが、これは保健所が指定することも可能とのこと。となると「あの病院は不適切な入院をしてるんじゃないか怪しい」と思ったら、怪しげな患者さんを指定することも可能なんですね。

他の精神病院って、中まで見る機会があまりないものです。こーいう機会にちょっとでも見れるのは楽しいものですね♪(^-^)

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精神科の入院形態

精神科として入院するには、精神保健福祉法に基づいた手続きが必要です。主な入院形態は任意入院医療保護入院措置入院の3つ。そのことについてメモメモ。

1)任意入院
本人の同意があって入院するものです。退院したいと言えば、72時間以内に退院できます。

2)医療保護入院
本人の同意が無くても、医療として必要があれば入院になります。
その為には「指定医」という資格を持った医者がその必要性を認め、同時に保護者(妻や夫、親、子どもなど)が同意する必要があります。

3)措置入院
本人の同意が無くても、自傷他害の恐れがあるときに入院になります。その為には指定医2人がその必要性を認める必要があります。

基本的には1か2。色々と保健所や警察がからんで3になることがあります。

同意する人をまとめて書くとこんな感じ。
任意 : 本人
医療保護: 指定医+保護者
措置 : 指定医+指定医

実は他にも稀な入院形態がありますが、またの機会に。
先日、精神保健福祉法に関する実地指導に行ってきたので、こんな記事を書いてみました(^-^)

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2007年12月18日 (火)

緑内障やMGと睡眠薬

今回は、睡眠薬の禁忌2つについてメモメモ。

重症筋無力症(Myasthenia Gravis; MG)では睡眠薬の全てが禁忌

重症筋無力症とは、その名の通り筋肉の力が低下する病気です。筋肉側のアセチルコリン受容体が減少するのが原因とされています。睡眠薬にはいくらかの抗コリン作用があるので、この病気の症状を強めてしまう可能性があります。

■急性狭偶角緑内障では、殆ど全ての睡眠薬が禁忌

目の中の水「房水」の排出が悪くなって生じるのが緑内障。その通路が薬の抗コリン作用で狭くなると、緑内障が悪化します。
ただユーロジンだけは抗コリン作用の少なさから禁忌ではありません。これは覚えておきたいですね(^-^)

以前に糖尿病に伴って生じた狭偶角緑内障から、急に視力が低下してうつ病に陥った患者さんを診たことがあります。うつ病の治療自体をどの抗うつ薬でしたものか、その強い不眠を何で対応したものか非常に悩んだものです。

しっかり情報を把握して、できるだけ安全に対応したいものです(・_・)

関連する記事として「緑内障で使える抗うつ薬」がありますのでご参考まで。

今回の記事は、当ブログの常連さんcat×catのコメントをきっかけに書いてみました。ありがとうございましたm(^-^)m

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2007年12月12日 (水)

緑内障と抗うつ薬

眼圧が上がる疾患「緑内障」では、使用する抗うつ薬を慎重に選ぶ必要があります。

比較的古い抗うつ薬抗コリン作用から眼圧を上げやすく、使用すべきではないのは当然のこと。ほとんどの薬(テトラミド以外)が緑内障では禁忌になっています。

では、比較的新しい抗うつ薬であるSSRI/SNRIではどうなのか。添付文書を読んでみると……

ジェイゾロフト特に記載なし
トレドミン慎重投与(眼圧を上げる可能性)
パキシル慎重投与(散瞳の可能性)
デプロメール特に記載なし

……とのこと。

ですから、緑内障で抗うつ薬を使う必要があるときにはジェイゾロフトデプロメールからというところでしょう。デプロメールでは、緑内障を治療する薬との併用についてCYPがらみで注意すべきでしょう。ジェイゾロフトの抗コリン作用は「ゼロ」ではないので、そこに注意すべきところでしょうか。パキシルトレドミンも「慎重投与」であり、こまめに眼圧をチェックしながらであれば使用も可能ということでしょうが、緑内障に対してファーストチョイスからはハズレることでしょう。

ちなみに、マイナートランキライザーでも抗コリン作用が少量ながらあることが大抵。ほとんど全てが急性狭偶角緑内障では禁忌。大丈夫なのはアタラックスとセディールでした。これもメモメモ。

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2007年12月 8日 (土)

CYPで代謝されるもの

薬物の多くはチトクロームP450(CYP450)という酵素によって代謝されます。そして、この酵素は薬物によって阻害されたり誘導されたりします。

阻害されれば代謝されるハズの薬剤が代謝されずに血中濃度が上がります。誘導されれば、せっかく飲んだ薬も酵素で代謝されて、あっという間に体の中から消えてしまいます。ですから、併用に気をつける必要があります。

このCYP450には、1A2、2D6、3A4、2C9などのアイソザイムが存在します。どの薬がどのアイソザイムに関係するのか、それがどうしても頭に入らないもの(x_x;

ということで、改めてメモメモ。



1D2で代謝されるのは……
三環系抗うつ薬、カフェイン、テオフィリン、ハロペリドールやオランザピンなどの抗精神病薬

2D6で代謝されるのは……
三環系抗うつ薬、パロキセチン(パキシル)、フェノチアジン系を主とした抗精神病薬、βブロッカーや一部の抗不整脈薬

3A4で代謝されるのは……
三環系抗うつ薬、ジアゼパム(ドルミカム)、カルバマゼピン(テグレトール、レキシン)、アルプラゾラムやエチゾラムなどのベンゾジアゼピン系の睡眠薬や抗不安薬

2C9で代謝されるのは……
三環系抗うつ薬、ジアゼパムなどのベンゾジアゼピン系の睡眠薬や抗不安薬、ワーファリン、フェニトイン



これらの記載は報告によってマチマチで、一定のものがありません。ですから「参考まで」という程度。「気をつけろ」と指導されている割に、明確な基準が示されていないのは困ったことです(>_<;

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2007年12月 5日 (水)

目指せ単剤化pat1

以前は、複数種類の抗精神病薬を用いる多剤併用療法が主流でした。しかし、今では単剤療法が主流になってきています。治療は1種類の抗精神病薬で十分であり、副作用を減らすことも可能かと。

現在、私が担当している病棟の処方も徐々に切り替えています。昨年の4月に担当して、まずは定型→非定型に切り替え、それから徐々に単剤化を目指しています。

というわけで、処方箋を見直して抗精神病薬の種類を数えてみました。

Major_kazu_21剤:46.5%
2剤:39.5%
3剤:13.9%

まだ46%かぁ。課題は残されてますね(>_<;

もう少し、患者さんのために頑張ってみます。せめて50%を越さないと……

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2007年12月 1日 (土)

抗うつ薬の反応性

産業医大の准教授 吉村先生の講演を2007年CNSフォーラムで聞きました。

うつ病の患者さんの7~8割は、薬物治療を受ける中で何らかの良い反応が得られる、とのこと。抗うつ薬を主とした治療の有効性を再確認。

しかし、完全寛解に至るのは3~4割にとどまる、とのこと。完全に治すことはまだまだ全員には十分にできていないという数字。

少しでも完全に良くなる人を増やせる様に頑張りたいと思います。目指せ5割、いや6割……いやいや10割を目指したいものですね。

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