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2008年9月10日 (水)

統合失調症を発症前に

先日、新宿で行われた「臨床医のための統合失調症治療実践セミナー」に行ってきました♪  今回のテーマは、統合失調症を明らかな発症に至る前から見つけて治療するためには、といった内容。「ARMS」がキーワードでしょうか。

後に統合失調症になるリスクが高い状態は「At Risk Mental State」略して「ARMS」と呼ばれ、近年注目されています。なぜなら、統合失調症できるだけ早くから治療を始めたほうが、その後の経過が良いからです。

精神病そのものではなく、以下の条件のいずれかが認められるのがARMSです。

微弱陽性症状がある
短期間間歇的精神病症状がある
・家族歴や人格特徴といった精神病になりやすい特性があり、1年以内に30%以上のGAFスコアの低下で示されるような社会的機能低下がある

この様な条件のどれかに該当する人は、近い将来に統合失調症を発症する率が高いといいます。しかし、薬物治療を始めておくと、統合失調症が発症することが殆どなくなるとのこと。これは早期に発見して、治療しておくのが一番得なのでしょう。

しかし、ARMSに至ったからといって、当の本人が精神科を受診しなければ始りません。いったい、どうしたらいいのか。家庭医がARMSについて学ぶことで統合失調症の発症が激減した地域があったイギリスでの報告は非常に興味深いところ。そして、学校で精神病についえ講義しておくことで、ARMSの受診を増やすことができるのではないか、とのアイデアも。

う~ん、高校や中学で精神病の授業をしたいものです(・_・)

この分野は診断にしろ治療にしろ、細かい点で答が出ていな点がまだまだ多く、これからに注目です。


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コメント

こんばんは。

予防医学の観点から早期発見早期治療も大切ですが、それ以前にまずは知識として精神病について学ぶことを早い段階から行うことも良いことだと思います。(´▽`)メタボリックシンドロームについても早くから教育を始めれば少しは対象者を減らせるでしょうし、もちろん薬についても。そして、薬や喫煙に関する講義の講師はぜひ薬剤師に!(だってプロだもん(^^♪)

投稿: cat×cat | 2008年9月13日 (土) 22:12

単純型や破瓜型の統合失調症においても同じように、抗精神病薬の事前投与によって顕在発症を予防することができるのかどうかが気になります。なぜなら、現在の治療薬は陽性症状の治療に主眼が置かれているからです。
僕は陰性主体型の統合失調症だけど、発病前に飲んでいたら発症を防げていたのかなぁ。何となくですが、防げなかったように思えます。

投稿: へべラー | 2008年9月15日 (月) 00:08

>cat×catさん
レスが遅くなりました。病気について知識を持って頂くことは、早期発見早期治療の入り口なのかもしれません。薬剤師さんが一般向けの講演をすることもあるのでしょうか。これから、一般の方にお話する機会が増えると楽しそうですね(^-^)

>ヘベラーさん
おっしゃるように、統合失調症として明確に診断されるのは陽性症状があったときのこと。しかし、単純型・破瓜型でもおそらく同じことではないかと想像いたします。とくにこの2つのタイプは受診に至るまでが長くなりがちと思われますので、早期治療ができたら素敵ですよね。
さて、既に統合失調症の人はどうするか。まずは各々の段階でベストの治療を続けていくことを目指すことになるのでしょうね。

投稿: satoru | 2008年9月22日 (月) 14:16

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