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2008年12月18日 (木)

遅発性ジスキネジア

他の病院から紹介されてきた患者さんで、遅発性ジスキネジアが生じていた方がいました。非常に治療が難しい疾患と言われています。おさらいのためにメモメモ。

遅発性ジスキネジアTardive Dyskinesia, TDは、抗精神病薬の副作用として生じうるもののひとつ。抗精神病剤の長期投与によって発現する常同的な不随意運動です。最も多いのが、そしてに多く、手足や体に生じることもあります。

出現すると、これを取ることが難しいもの。むやみに多量の薬を使うことはリスクを高めますし、少しでもリスクを減らす上で非定型抗精神病薬を優先すべきと考えられています。薬物治療において、このリスクを念頭に置いた処方が必要です。

遅発性ジスキネジアが生じる背景には、強いドパミンの機能亢進と、コリン機能低下があると考えられています。

持続的に大量の薬でドパミンが押さえ続けられることで、ドパミン受容体の感受性が亢進するのか受容体の数が増えるかしていると考えられています。

そして、抗精神病薬による副作用を予防しようと抗コリン薬を併用していることが、逆に遅発性ジスキネジアのリスクをわずかながら増やしていると考えられています。

じゃあ、生じてしまった遅発性ジスキネジアに対して何をするのか。抗精神病薬が不要な疾患だったら中止ですし、必要な疾患なら薬の減量あるいは変更。そして、抗コリン作用がある薬は中止することが推奨されています。

さらに、ビタミンEを1600IU/dayや、クロナゼパム(ランドセン、リボトリール)を2~3.5mg/dayによる治療を試みることになるのだとか。電気療法が一時的ながら効果があるという報告もあります。

治療は難しいとされてますが、試みるべき治療は試みたいと思います。さて、どうなるやら。


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