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2009年1月25日 (日)

PTSDと自己愛

新宿で開催された第3回トラウマ治療研究会に参加してきました。トラウマというとPTSDがメインになるもの。

戦争での衝撃的な体験の後に精神的な不調に陥る人々、そして被災者犯罪被害者にもPTSDが生じうることが言われてきました。DSM-IVにあるPTSDは主にそのような、危うく死ぬまたは重症を負うような出来事があったものを扱っています。しかし、最近ではトラウマをより広く扱うようになってきているようです。

今回、東京慈恵会医科大学の小野和哉先生の「職場における心的外傷体験」の症例発表を聴きました。その中で扱われていたのが、職場で強い叱責を受けて精神的に不調となった2例。狭い定義ではPTSDには当たらないものでしょう。しかし、職場における自分の存在が危機に陥る衝撃的な体験として、今では広い意味でPTSDととらえることがあるようです。

中で自己愛性人格障害の傾向がある例がありました。この場合のトラウマとは、小野先生によれば「自己が信じる世界観が破壊される体験」とされており、自己愛性人格障害の人は傷つきやすい誇大的な自己像を持ってるがゆえにPTSDになりやすいとのこと。ササッと扱われていて把握しきれませんでしたが、自己愛性人格障害ではPTSDが実際に多かったとする報告もあるとか。

ちょっとこれは覚えておこうかな。メモメモ〆(・_・

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2009年1月17日 (土)

MRさんって医療者ですよね?

医薬品メーカーには「MR」と呼ばれる医療情報担当者がいます。"Medical Representative"の略。昔は営業としての要素が強く、宣伝=プロバガンダすることから「プロパー」と呼ばれてました。個人的には「MR=医療情報」、「プロパー=営業」というイメージ。

「昔はプロパー……」と書きましたが、今でも医者に取り入って薬を処方させようとするMR(というよりプロパー?)がいます。個人的には、そんなMRさんは苦手です。そして、それで良しとする医者もどうかと思います。

MRさんには医療者の一員として活躍してもらいたいものですね。薬が売れればOKではなく、薬を通して医療を良くしてもらいたいもの。

 

以前、とある製薬メーカーのMRさんと患者さんの治療について話していたときのこと。患者さんに併用している薬剤について質問を受けました。

先生が処方されたロヒプノール、服薬はいつですか?

という内容。私が処方したロヒプノールの飲み方は、なのかなのかなのか、それとも就寝前なのか、という質問。睡眠薬ですから、そりゃあ就寝前ですよ(-_-;

あまり医療者としての話ができない「プロパー」な感じの人でした。そんなプロパーさんは接待ばかりしてるのでしょうか。真面目なMRさんの活躍を祈るばかりです。

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2009年1月11日 (日)

睡眠についてのアンケート

パラマウントベッド株式会社がインターネットで睡眠に関するアンケートをしたとのこと。対象は関東地方の20~59歳の男女1450名。

20分経たずに眠りにつく人69%だとか。逆に言えば31%の人が20分以上、入眠に時間がかかるということ。

そして、29%の人が「疲れが(どちらかというと)すっきり回復し目覚めが良いことが多い」と回答しているとのこと。そして、38%の人は「(どちらかというと)寝起きが悪く、疲れが残ることが多い」と答えています。

Bed 平日、24時までに寝る人を調べたものもありました。全体で42%
20代36%30代37%。比較的若い世代で6割以上の人が日付が変わるまで起きているんですね。
40以上になると早めに就寝するようになるのでしょうか。40代で43%、50代で63%の人が24時までに眠っているとのこと。

精神科医をしていると、人の睡眠について話を聞くことが多いものです。こんなデータを入れておくと、患者さんの話がちょっと違って聞こえるかもしれません。

例1)
患者「先生、朝に目覚めても疲れが残るんです」
医者「朝に疲れを残さずすっきり目が覚める人の割合は29%と言われてますからねぇ。その3割弱に入れるといいですね」

例2)
患者の親「この子ったら、寝るのが遅くていつも夜1時まで起きてるんです。なんとか言ってやって下さい」
医者「『この子』と言っても成人ですよね。20代は64%の人が夜12時まで起きていると言われてます。1時ぐらいは珍しくありませんよ」

データって、頭に入れとくとなかなか便利なものですよね(^-^)

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2009年1月 3日 (土)

受け止め&「けど」退治

診療をしていると、患者さんと意見が違ってしまうことがあります。

「ここにギプスほしい」
「今、ギプスする意味がありません。むしろマイナスです」

といった具合。

この様な場合、ポイントとして気をつけていることが2つあります。

それは「相手の考えを一旦は受け止める」ということ。
 「なるほど。○○さんはギプスをして欲しいんですね」
 普段、相手の希望を「なんとなく」と理解しているつもりでいます。しかし、このように言葉で受け止めると、その作業を通じて、相手の希望をきちんと把握できます。また、こちらの把握が間違っていれば、その違いに気づけます。そして、これをすることで相手は、自分の意見を受け止めてもらえたことを実感しやすくなります。

そして、もうひとつ。その際「けど」を避けること。
 けれどしかしですが等、英語で言えば"BUT"。これらは、2つの事柄が「」であるときに使われる言葉です。ですからBUTを用いてしまうと「対立」を強調してしまいます。ここは意識して「そして」でつなぎたいものです。

ですから「受け止める」と「けど退治」を併せるとこんな感じ。
「なるほど。○○さんはギプスをして欲しいんですね。そして、ギプスをすることに治療的な意味は無く、むしろマイナス。さて、どうしたものやら」
と二人で肩を並べて話し合う、というのが良いのでしょう。

なかなか、完璧な応答がいつもできているわけではありませんが、日頃から気づいたとき気づいたときに意識したいものです。頑張ろっかなo(^-^)o

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