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2009年2月14日 (土)

高PRL血症にパーロデル(1/2)

ブロモクリプチンパーロデル)という薬があります。ドパミン受容体作動薬でして、使われる対象は2つ。①高プロラクチン血症等のホルモン異常 ②パーキンソン症候群。今回は主に①高プロラクチン血症についての話です。

Photo_2 視床下部からドパミンが、下垂体門脈系と呼ばれる血管の中に放出されます。これが下垂体プロラクチン抑えています。ドパミンの働きが増せばプロラクチンは減りますし、ドパミンの働きが減るとプロラクチンは増えます。

統合失調症はドパミン受容体遮断薬である抗精神病薬で治療します。下垂体でドパミンが遮断されればプロラクチンの分泌が増えます。高プロラクチン血症が生じることがあります。

高プロラクチン血症になると、無月経乳汁分泌性機能障害が生じることがあります。妊娠や授乳でも上昇するぐらいですから、重大な問題なわけではありません。妊娠の問題や性生活への影響や、下着の汚れが生じる可能性がある、ということ。

こんなときに登場するのがブロモクリプチンパーロデル)です。抗精神病薬が「遮断」でしたが、ブロモクリプチンは「作動」する薬。下垂体に作用してプロラクチンの分泌を抑えます。

ただ、統合失調症の治療中に生じた高プロラクチン血症に対して、ブロモクリプチンの使用とに異議を唱える医師がいます。「ドパミン受容体遮断薬で統合失調症を治療しているのに、ドパミン受容体作動薬を加えるのは矛盾だ」という意見。よく「ブレーキを踏みながらアクセルを踏むようなもの」と例えられます。ドパミン作動薬を加えることで統合失調法が悪くなるかもしれない、と。私もそう思ってました。

しかし、そこで疑問がひとつ生じました。
ブロモクリプチンを併用している統合失調症を診たこと沢山あります。しかし、だからといって増悪した方を見たことがありません。もちろん、だからといって存在しないわけではないかもしれません。それにしても……。

そこで、自分なりにアレコレと考えてみました。結論としては「ブロモクリプチン」を併用することは、理論上はプラスではないかと今は思ってます。長文になりつつあるので、理由については次の記事にしたいと思います。


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