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2009年5月24日 (日)

HB 統合失調症をよく理解するために

統合失調症の治療について説明する際に、ヤンセンファーマが配布しているハンドブック「統合失調症をよく知るために」をよく用いています。再発との関連を主に、継続的な治療の必要性についてよく書いてあります。 私はカルテに「『統よく』を渡した」なんて略して記載することも。

ハンドブックと一緒に、プリントを作ってわたしています。斜め読みせずにじっくり読んで、理解を深めて頂きたいですから。

「tou_yoku.pdf」をダウンロード

皆さんのご意見・アイデアをお聞かせ下さい。ハンドブックは、ヤンセンファーマの方に依頼すれば手に入ることでしょう。

ハンドブックは、外来の中でする病気や治療の説明を補ってくれます。ですから、医者の負担を減らしてくれるツールです。

また、ハンドブックを用いながらじっくりと向き合って話をすることもできます。そう使えば、患者さんの理解をより確実なものにするツールでもあります。

色んなメリットが得られるものですから、積極的に使いたいものですね(^-^)

ハンドブックと使う資料についての記事「やさしい統合失調症HB」もご参照下さい。

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2009年5月17日 (日)

コンスタの満足度

この夏、日本に上陸するであろう持続性注射剤、リスパダール・コンスタの満足度について、海外での報告の文献を読ませて頂きました。

ハンらが、統合失調症患者とその介護者の満足度をVAS値で比較した報告をしています。経口薬が62例、コンスタを使用している人が47例。

本人の満足度は、経口薬6.87コンスタ7.53の満足度で、
介護者の満足度が、経口薬7.16コンスタ8.04の満足度だったそうです。

「本人は雌花で和み、周りは七色のハレーションで満足」と覚えましょう。


また、ペスケンズらが、リスパダールコンスタに切り替えた135例に満足度について調査した報告をしています。「満足」「非常に満足」と答えた人の率を比べると……

治療にあたった医師では、前治療薬のときには38.2%だったものが、コンスタにして82.1%に上がったとのこと。

患者本人前治療薬のときに29.2%だったものが、コンスタにして76.5%に上がったとのこと。

「医師に散髪されたハニー、本人としてはズッキーニよりナメコが好き」で覚えてみましょう。

どちらの報告を見ても、コンスタにすると満足度がかなり上がるんですね。

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相互リンクのお願い

当ブログでは随時、相互リンクを募集しております。

主に医師や看護師、臨床心理士、ケースワーカーなどの医療関係者の方のサイト・ブログとの相互リンクを求めてます。特に精神科関連の方は大歓迎です。

精神科にかかっていらっしゃる方も拒みません。ただ、当ブログとして考えている医療として望ましくない内容を書かれている場合にはお断りする場合があります。……って「意見が合わないからダメ」ということではなく、主に自傷行為を広めかねない内容や、無闇に「薬を飲まない方が良い」と主張する等といった、医療者の立場から問題を感じる内容のこと。

私自身とも医療とも無関係の方との相互リンクは、現時点では考えていません。何かございましたらお問い合わせ下さい。

何かご質問がございましたらsatoru4444@hotmail.comにメールをお願いいたします。
引き続き御愛読の程、どうぞよろしくお願い申し上げますm(^-^)m

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2009年5月14日 (木)

幻聴にハンドブック

長い経過の中、幻聴が断続的に続いている統合失調症の患者さん。一緒に、幻聴について書かれた「正体不明の声ハンドブック」を読んでみました。

「……これはあるな。これも当てはまる。私はこれ、無いな。こっちはある。これはあるわ……」

などと色々と思い当たる節がある様子。そして……

「これだけ当てはまることを書かれちゃ、幻聴だと認めるしかないわね

と苦笑してました。ハンドブックを使った疾病教育って、口で伝えただけとは違った作用がありそうです。

その患者さんが、これが幻聴飲み込まれれにくくなると嬉しいですね(^-^)

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2009年5月10日 (日)

コンスタで再発防止

リスパダールコンスタが夏にでも発売になるのでしょうか。これは積極的に、患者さんに提案していこうと思ってます。というのは、経口薬より効果の面で優れているでしょうから。

統合失調症の再発率は、1年経つと5割くらいが再発してしまいます。再発する方の中には、きちんと薬を飲み続けられない人もいるかもしれませんし、飲んでいても再発する人も沢山いるはず。

Olivaresがリスパダールコンスタに変更する前・後での再発率について757例を調べて報告しています。それによれば、切り替え前の2年間では再発率が52.6%。しかし、リスパダールコンスタに切り替えた後の2年間は11.5%なんだとか。再発を約5分の1に下げることに成功しています。

 バガボンド  29 この数字「小次郎がいい子に檻(オリ)で2年」と覚えましょう。ちょうど、バガボンドで檻に閉じ込められていたな……と思ったら、宮本武蔵でした。佐々木小次郎じゃなかったな。惜しい。

……って余談はさておき、これはすごい数字です。これまで再発率について比較した報告は沢山ありましたが、こんなにまで差が出た報告を聞いたことがありませんでした。これはびっくりです。

私自身が統合失調症だったら、コンスタがいいな。実際、私の外来の患者さんの中にはコンスタの発売を待ってる人が既に何人もいます。楽しみですね(^-^)

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2009年5月 1日 (金)

リスパダールコンスタ承認

デポーと呼ばれる、持続性の注射剤が統合失調症の治療で用いられることがあります。一回注射すれば2~4週間、効果が続くものです。ただ、これまでは従来型抗精神病薬(=定型抗精神病薬)の注射しかありませんでした。

先日、新規型抗精神病薬(=非定型抗精神病薬)であるリスペリドンの持続性注射剤の日本での承認が下りたと聞きました。商品名が「リスパダールコンスタ」。発売されるのは7月になるのでしょうか。6月下旬?これは2週間毎に注射すると、経口でリスペリドンを服用しているのと同じような効果が得られるのだとか。

これは、これまでのデポーと、いくらか違う点があるようです。

これまでのデポーは効かせる薬剤のプロドラッグが入っているもの。これが筋肉内のエステラーゼで目的とする薬剤に変化しつつ吸収されていました。今度は、プロドラッグではなく、リスペリドン自体が入っているそうです。

そして、これまでのデポーはオイルベースでした。長期的な使用で、この油が筋肉内で硬結を作るなど注射部位反応を起こしてしまうのが問題でした。しかし、今回はポリマーに封入してあるのだとか。このポリマーというのは、吸収される手術の糸で使われるような素材。これが体内で徐々に分解されつつリスパダールが体内に放出されるのだとか。

これまでのデポーは注射した直後から徐々に吸収されていました。しかし、リスパダールコンスタは注射してから3週間程してからリスパダールの放出が始まり、これが2~3週間続くのだとか。

なかなか興味深いものです。吸収のしかたが違うだけでなく、効果の面でも大きなメリットがあると言います。その辺りは追って自分の中で整理しつつメモメモしたいと思います。発売がすごく楽しみですo(^-^)o

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