カテゴリー「睡眠薬/抗不安薬」の10件の記事

2009年1月11日 (日)

睡眠についてのアンケート

パラマウントベッド株式会社がインターネットで睡眠に関するアンケートをしたとのこと。対象は関東地方の20~59歳の男女1450名。

20分経たずに眠りにつく人69%だとか。逆に言えば31%の人が20分以上、入眠に時間がかかるということ。

そして、29%の人が「疲れが(どちらかというと)すっきり回復し目覚めが良いことが多い」と回答しているとのこと。そして、38%の人は「(どちらかというと)寝起きが悪く、疲れが残ることが多い」と答えています。

Bed 平日、24時までに寝る人を調べたものもありました。全体で42%
20代36%30代37%。比較的若い世代で6割以上の人が日付が変わるまで起きているんですね。
40以上になると早めに就寝するようになるのでしょうか。40代で43%、50代で63%の人が24時までに眠っているとのこと。

精神科医をしていると、人の睡眠について話を聞くことが多いものです。こんなデータを入れておくと、患者さんの話がちょっと違って聞こえるかもしれません。

例1)
患者「先生、朝に目覚めても疲れが残るんです」
医者「朝に疲れを残さずすっきり目が覚める人の割合は29%と言われてますからねぇ。その3割弱に入れるといいですね」

例2)
患者の親「この子ったら、寝るのが遅くていつも夜1時まで起きてるんです。なんとか言ってやって下さい」
医者「『この子』と言っても成人ですよね。20代は64%の人が夜12時まで起きていると言われてます。1時ぐらいは珍しくありませんよ」

データって、頭に入れとくとなかなか便利なものですよね(^-^)

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2008年4月 4日 (金)

ベンゾジアゼピン受容体

睡眠薬抗不安薬の多くはベンゾジアゼピン(BZD)と呼ばれる一群。BZD受容体に作用して効果を現します。そして、そのBZD受容体にはω(オメガ)1~3の3つのサブタイプが存在します。その中でも主に作用するのは1と2。そのどれに作用するかで効果の差が生じます。

というわけで、ω1と2についてメモメモ。

ω1
催眠鎮静、抗けいれん作用が生じます。小脳に多く分布しています。

ω2
筋弛緩抗不安、抗けいれん作用が生じます。
脊髄や海馬に多く分布しています。

まとめて言えば「1が眠り、2が不安」ということでしょうか。

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2008年3月20日 (木)

睡眠薬の処方日数

4月以降、診療報酬改定に伴い、処方の日数制限が変わるものが出てくるとのこと。これまで14日までしか処方できなかった薬の殆どが30日分まで処方できるようになります。そこに挙げられていたのが以下の薬。

・トリアゾラム(ハルシオン
・ゾルピデム(マイスリー
・ロルメタゼパム(ロラメット
・ブロチゾラム(レンドルミン
・フルニトラゼパム(ロヒプノール、サイレース
・エスタゾラム(ユーロジン
・ニメタゼパム(エミリン
・クアゼパム(ドラール
・フルラゼパム(インスミン、ダルメート、ベノジール
・ハロキサゾラム(ソメリン

ん?クロラゼプ酸カリウム(メンドン)の名前が無い気がします。これだけは14日制限を受けたままになるのでしょうか。だとしたら、なぜコレだけ残したのでしょうか。普段、全く処方してないので関係ないけど、疑問(・_・;

そして、以前から引き続きですが、30日より沢山の日数分、処方可能なのは以下の薬。

90日処方の制限
ジアゼパム(セルシン、セレナミン、ソナコン、ホリゾン)
ニトラゼパム(ネルボン、ベンザリン)

マル向の指定無し
ゾピクロン(アモバン)
ニメタゼパム(リスミー)
フルトプラゼパム(レスタス)
フルタゾラム(コレミナール)
メレックス(メキサゾラム)
エチゾラム(デパス、バランチン、パルギン)
タンドスピロン(セディール)
トフィソパム(グランダキシン)
ヒドロキシジン(アタラックス、アタラックスP)
ガンマオリザノール(ハイゼット)

ってな感じ。基本的に、発売1年以内の新薬(+メンドン?)以外は14日に縛られる必要性が無いようですね(^-^)

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2007年12月18日 (火)

緑内障やMGと睡眠薬

今回は、睡眠薬の禁忌2つについてメモメモ。

重症筋無力症(Myasthenia Gravis; MG)では睡眠薬の全てが禁忌

重症筋無力症とは、その名の通り筋肉の力が低下する病気です。筋肉側のアセチルコリン受容体が減少するのが原因とされています。睡眠薬にはいくらかの抗コリン作用があるので、この病気の症状を強めてしまう可能性があります。

■急性狭偶角緑内障では、殆ど全ての睡眠薬が禁忌

目の中の水「房水」の排出が悪くなって生じるのが緑内障。その通路が薬の抗コリン作用で狭くなると、緑内障が悪化します。
ただユーロジンだけは抗コリン作用の少なさから禁忌ではありません。これは覚えておきたいですね(^-^)

以前に糖尿病に伴って生じた狭偶角緑内障から、急に視力が低下してうつ病に陥った患者さんを診たことがあります。うつ病の治療自体をどの抗うつ薬でしたものか、その強い不眠を何で対応したものか非常に悩んだものです。

しっかり情報を把握して、できるだけ安全に対応したいものです(・_・)

関連する記事として「緑内障で使える抗うつ薬」がありますのでご参考まで。

今回の記事は、当ブログの常連さんcat×catのコメントをきっかけに書いてみました。ありがとうございましたm(^-^)m

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2007年11月28日 (水)

睡眠薬の最高の時間

各種睡眠薬最高血中濃度到達時間をメモメモ

一般名(商品名) 最高血中濃度到達時間

■超短時間型
ゾルピデム(マイスリー)0.7-0.9
トリアゾラム(ハルシオン)1.2
ゾピクロン(アモバン)0.75-1.17

■短時間型
ブロチゾラム(レンドルミン)1.5
ブロチゾラム(レンドルミンD)1-1.5
リルマザホン(リスミー)3
エチゾラム(デパス)3
ロルメタゼパム(ロラメット、エバミール)1-2

■中時間型
ニトラゼパム(ネルボン、ベンザリン)1.6
フルニトラゼパム(ロヒプノール、サイレース)1-2
エスタゾラム(ユーロジン)5
ニメタゼパム(エリミン)2-4

■長時間型
クアゼパム(ドラール)3.4
ロフラゼプ酸エチル(メイラックス)1-1.2

どれも単位は「時間」です。

超短時間型は1時間前後。睡眠薬を飲んで1時間して寝付かなかったら、これらの薬の効果は終わったも同然。すぐに寝付くように出す薬ですが、これですぐ寝付けなかったら無駄な薬ですね。

短時間型は2時間前後。ブロチゾラムの商品はレンドルミンとレンドルミンDがあります。Dがついてる方は、口の中ですぐ溶ける錠剤=口腔内崩壊錠というもの。どちらかと言えばDの方が早く効くんですね。寝つきをよくする効果が期待できます。

中時間型や長時間型は、効果が出るのも遅いと思われがち。でも、実際には寝つきをよくする効果も短時間型ぐらいに期待できます。とは言ってもエスタゾラム(ユーロジン)は遅いですね。

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2007年11月26日 (月)

睡眠薬の半減期

各種睡眠薬の血中半減期をメモメモ

一般名(商品名) 血中半減期

■超短時間型
ゾルピデム(マイスリー)1.78-2.30
トリアゾラム(ハルシオン)2.9
ゾピクロン(アモバン)3.66-3.94

■短時間型
ブロチゾラム(レンドルミン、レンドルミンD)7
リルマザホン(リスミー)10.5
エチゾラム(デパス)6
ロルメタゼパム(ロラメット、エバミール)10

■中時間型
ニトラゼパム(ネルボン、ベンザリン)27.1
フルニトラゼパム(ロヒプノール、サイレース)7
エスタゾラム(ユーロジン)24
ニメタゼパム(エリミン)26

■長時間型
クアゼパム(ドラール)36.6
ロフラゼプ酸エチル(メイラックス)110

どれも単位は「時間」です。

超短時間型の薬は3時間前後の半減期。めちゃくちゃ早いですね。この手のものは安全だと思って安易に処方されがち。しかし、中止が困難になるので要注意。私自身はこの手の薬を殆ど処方しないようにしています。

短時間型は8時間前後。朝には殆ど残らず安心して使いやすい薬。これも中止するときに難しいのは注意ですね。

中時間型は25時間前後。だからといって一日中寝ちゃうわけではなく、朝にはちゃんと目が覚めるのが通常。寝付いてから朝起きるまでの睡眠全体が安定するのはポイント。飲み続けると効果が強まります。最初に効かなくても「効かない」と結論づけずに続けるべきでしょう。中途覚醒にはお勧めです。不眠の原因が解消したときに、中止しやすいのは大きなメリット。

フルニトラゼパム(ロヒプノール、サイレース)は半減期が7時間と短いなのに「中時間型」なのは、代謝されるとニトラゼパムになり、これが中時間型だからということでしょう。ですから25時間ぐらいの半減期に近い効果が得られるということ。

長時間型は、とにかく長い。中時間型で挙げたメリットがなおさら。

睡眠薬は14日分しか処方できない縛りがありますが、ゾピクロン(アモバン)とリルマザホン(リスミー)は、その縛りがないのは外来で使う上ではポイントですね。

そして、正確には睡眠薬ではなく抗不安薬であるエチゾラム(デパス)やロフラゼプ酸エチル(メイラックス)なども当然のことながら14日の縛りと無関係ですね。

また、ニトラゼパム(ベンザリン、ネルボン)は、抗てんかん薬としてなら長期処方が可能。でも睡眠薬としては14日縛り。難しいところです。

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2007年4月17日 (火)

睡眠薬と抗不安薬

昨年の4月に今の病院に勤め始め、閉鎖病棟の約50人を受け持ってきました。その中で処方されていた薬剤の調整を続けてきて一年処方薬がどう変化したのかを振り返ってみました。大部分は統合失調症。長期入院がまだまだ多い病棟です。

まずひとつは睡眠薬&抗不安薬

ジアゼパム換算を比較してみました。1年以上入院歴がある人は昨年の4月(1年以内の人は入院時)について、そして今年の4月について計算しました。

結果は…… 過去14.6→現在8.9 ……と減らせました♪

受け持った時点=昨年の4月には抗不安薬は殆ど処方されておらず、現在はロフラゼプ酸エチル(メイラックス)を処方するケースがいくらかある程度。

Sleep多いのが睡眠薬。受け持った時点では、トリアゾラム(ハルシオンetc)ブロチゾラム(レンドルミンetc)などの短時間型睡眠薬=睡眠導入剤が多かったのが特徴。

これら短時間型睡眠薬には依存性の形成、そして長期使用による耐性が問題になります。受け持ってからは、これらを減らすように努めていました。中~長時間作用型に置き換え、無駄な睡眠薬を減らし、そして服薬している向精神薬を眠前に移すことで試みました。

まだ改善の余地はあるのではないかと思います。患者さんにとって、より良い薬物治療を目指していきたいと思いますo(^-^)o

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2007年3月18日 (日)

睡眠薬とそのリスク

Sleepwell_1催眠鎮静薬の製薬会社に、アレルギー反応睡眠関連行動等の危険性の注意を医薬品のレーベルに追加するよう、アメリカFDAからの要請があったとのこと。

睡眠中の運転(sleep driving、睡眠運転)だなんて、なんとも恐ろしい話。
以前に、私が外来で診ていた人の中には……
・朝起きると、買っておいたお菓子がどこか(胃袋?)に消えている
・朝起きると、大量のネット通販をした跡がある
・朝起きると、読んでいた本のシオリが先に進んでる(睡眠中の読書?)
……といったケースも。

必要な範囲で睡眠薬は使った方がいいのは当たり前。
しかし、リスクを考えると無駄に睡眠薬は使いたくありませんね(^-^;

元ネタはココ。http://www.biotoday.com/view.cfm?n=18563

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2006年12月22日 (金)

ワイパックス品薄

 ロラゼパムワイパックス®、アズロゲン®、ユーパン®、ロコスゲン®)の生産が間に合わず、処方しようにも品薄状態にあるとのこと(驚

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実際の錠剤とは多少……いや相当、異なる場合がございます。

 ということで、先日の外来で何人かメイラックス®(ロフラゼプ酸エチル)に切り替えました。というのは、「薬というものを飲まないと不安」といって漫然と服薬が続いてしまうことがあります。そんな人には、今回の件が減薬の良いきっかけになることでしょう。

 当然、ただ減薬するのは一つの手です。しかし、そう減らすのが不安な人には、一度メイラックスに置き換えることにしています。長時間型のメイラックスは置換後には減薬・中止がしやすいんですね。無駄な薬を飲まなくて済むようにできるかも。

 また、その後も飲み続けるにしても、安定した効果・副作用の少なさからオススメできる薬ですからね(^-^)

 

 

 ついでに、簡単に2剤についてメモメモ。

ロラゼパム(ワイパックス®):

 中間型のベンゾジアゼピン系抗不安薬。鎮静作用が強め。半減期は12時間程度(5-25時間)。1978年に日本で発売されて、約30年の歴史あり。ワイパックスの錠剤には「WPX」の文字。

 

ラフラゼプ酸エチル(メイラックス®):

 長時間型のベンゾジアゼピン系抗不安薬。眠気少なく、筋弛緩少ない。半減期は約110時間とすごく長い! だから止めやすい。
 1989年発売、という比較的新しい薬。当時、しばらく日本では「抗不安薬ならあるでしょ」と、新しい抗不安薬が承認されずにいました。そんな中、しばらくぶりに承認されたのがこの薬。
 1mg錠も2mg錠も割線あり。明治製菓のリラックスできるお薬、それがメイラックス、という分かりやすいネーミングw

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2006年3月20日 (月)

リスミー

シオノギさんから睡眠薬リスミー(塩酸リルマザホン)の説明を受けました。
私自身は、今まで使用してこなかった薬。

Sleepwell_1 特徴は

  • 筋弛緩作用が少ない
  • 向精神薬の指定がない
  • 半減期は約10時間
  • プロドラッグ

筋肉弛緩が少ければフラつきや転倒の危険性が少なく、比較的安全に使えますね。14日という制限がなく処方できる睡眠薬というのは外来で処方しやすいもの。半減期10時間くらいというとレンドルミンよりちょっと長いくらい。

リスミー、ちょっと外来で使ってみようかな^-^

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