2008年6月26日 (木)

同調理論

 診療は、患者さんに対して病気と治療についてプレゼンテーションすることの繰り返しです。そのとき、正しいことを「言う」だけでは医者として足りないと思っています。きちんと正しい答えに「導く」ことが仕事だと思っています。そんな中、心理的なテクニックが有効なことがあります。

 心理のテクニックのひとつに「同調理論」があります。

 子どもを持つ周囲の人が子どもをに行かせていると、我が子にも塾へ通わせなきゃいけない気がします。皆が新しいゲーム機で遊び始めると、つい自分も購入を考えてしまいます。

 これを精神科の診療で応用するのは手かもしれません。

「統合失調症の患者さんは『皆さん』お薬で飲んでますよ」
「良くなる患者さんは『皆さん』薬物治療を続けてますよ」

 統合失調症を勧めるのは当たり前のこと。その際の言葉をちょっと意識するだけで、その言葉の持つが変わるかもしれません。

 リスクは無いと言っていいでしょう。そしてアドヒアランスの改善というベネフィットが期待できます。

 これから、診療場面で意識してみようかな(^-^)

 当サイトで他には「好意の返報性」と「2択の提示」についても記事を書いてますのでご参考まで(^-^/

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2008年4月30日 (水)

同調の3パターン

薬物療法とは……

×「適切な薬を処方することである」

処方することが薬物療法だと思ってる医師が多いもの。もちろん適切な薬剤を処方することは大切です。しかし、それは薬物治療の一部にしかすぎません。患者さんが処方された薬剤を「服用」して初めて薬物療法が成り立つものです。でしょ?でしょ?

このとき、患者さんを医師の指示に「同調」させる必要があります。そして同調できるように誘導する必要があります。そこも含めて薬物療法なのです。

さて、この同調。これには3つのタイプがあります。

1) 屈従的な同調
相手に認めてもらいたいから飲む、ということ。「飲めと言われたから飲む」「飲まないと怒られるから飲む」というレベル。

2) 同一化による同調
指示した人に魅力を感じたときに、その人の考えや行動を取り入れるというもの。「あの先生が言うんだから飲んでもいいよ♪」てな感じ。

3) 内在化による同調
納得した上で同調するもの。「説明を聞いて必要性が分かったから飲む」というもの。

この3つを比べてみてどうでしょう。

高圧的に言えば薬を飲むかもしれません。1)の「屈従的な同調」がそれです。アドヒアランスというよりは、コンプライアンスを狙うもの。しかし、通院自体が途切れるかもしれませんし、モロい形態と考えられるでしょう。

2)の「同一化による同調」は良好な医師-患者関係があって初めて成り立つもの。1)に比較するとずっと良い形でしょう。患者もより気持ちよく服薬できることでしょう。医師-患者関係が良好だと、プラセボであっても効果が良くなるという報告があります。ですから、薬がより効くかもしれません。ただ、主治医が代わるとモロいのが弱点。

3)の「内在化による同調」が最も目指すべき形態でしょう。本人が利点も欠点も理解した上で服薬することを選択していれば、より確実に服薬が続けられることでしょう。

私としては、3)の内在化が最も目指すべき段階であり、2)の同一化との両方が得られるのがベストではないかと考えています。

この考え方を持って診療に当たると「アドヒアランスが良い」の一語ではなく「この人が薬を飲んでるのはどの段階だろうか」と考えが深まります。さて、医師の皆さんが診ている患者さんはどの段階でしょうね?(^-^)

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2006年11月 6日 (月)

寝相 (病的なもの2つ)

Sleepwell 寝相心理状態を知ることができるという話。
以前に4つのタイプを紹介しましたが、他にも2つ。

  • 手首とくるぶしを交差させて寝る「囚人型」 :仕事や家庭、対人関係などで悩みを抱えていることが多い。

  • 背中を持ち上げ、まるで土下座でもしてるかのような姿勢をとる「スフィンクス型」 :神経質な人や不眠症の人に多い。

とのこと。この2つはちょっと病的ですね。

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2006年10月26日 (木)

寝相

寝相でその人の性格を知る……なんてことが最近読んだ本に書いてありました。

  • お腹を抱えるように丸くなる「胎児型」 : 内向的で、依存心が強く、警戒心が強く、自分の殻にこもりがち。

  • 横向きの「半胎児型」 (胎児型みたいに丸くならない) : 穏やか安定していて、協調性がある。

  • 体を伸ばして仰向けに眠る「王者型」 : 開放的で、自信家

  • うつぶせ型 : 自己中心的であると同時に周囲に気を使う几帳面な性格。予定外のことが起きるのを嫌う

実際に診療にはとても使い難い内容ですが、興味深いもの。何かの話の種にはなるでしょうし、そのときには人を理解するヒントになるかもしれませんね。

そんな話が載ってたのは、この本。

[図解]しぐさと心理のウラ読み事典 [図解]しぐさと心理のウラ読み事典

著者:匠 英一
販売元:PHP研究所
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2006年4月28日 (金)

犯罪の3つの分類

青少年の犯罪形式は「古典型」「遊び型」「自己確認型」の3つに分類されるとのこと。

・古典型
 物欲や性欲等の欲求を満足させることが目的の犯罪

・遊び型
 スリルや刺激、快楽追及を目的とした犯罪。

・自己確認型
 空虚な自己に基づく自己確認のため、あるいは自らの万能感を確認することを目的とした自己顕示的・劇場型の犯罪。

 なんだか3つに分類されると、過去にニュースで見てきた雑多な犯罪が整理される気がします。これから事件のニュースを見るごとに分類してみたくなりますね。

Book いま知りたい「異常心理」入門―不安な時代を読み解く18の精神病理

販売元:宝島社
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そんな記事が書いてあったのは、この本。ムック本はお手軽で手をつけやすくて好きですね(^-^)

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2006年3月16日 (木)

好意の返報性

好意の返報性」という言葉があります。

  • 相手に好意をもって接されると、相手に好意を持ってしまう

というもの。医者-患者間の良好な関係は、治療に良い影響をもたらします。患者さんとの良い関係を作るためには、その患者さんを好きになることが大切ということになります。

もちろん、ヘタに距離をつめてしまうのはマイナスですし、異性愛(を始めとした性的な愛)を持ち込むのは禁忌。

当たり前の事ですが、とても大切な事ですね^-^

Book NOをYESに変える心理トリック 改訂版―図解 60分でわかるおもしろ心理学

販売元:日本文芸社
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2006年2月22日 (水)

2択の提示

よくコンビニで売っている様な心理の簡単なムック本を買います。学術的なものではなく、信憑性に欠ける記事も中にはあります。しかし、そのお手軽さ、そして実践的である点は長所といえるでしょう。そして、読んだ事を診療の中で意識してみています。
最近、読んだものといえば……

  • 相手に選ばせようと思う選択肢を後に提示する

 過去の父権的な医療とは違って、現代の医療では患者さんの自己決定権が尊重されます。
「薬を使わずに治療しますか? 薬も使って治療しますか?」
「自宅で頑張りますか? それとも入院しますか?」
「外来通院を終わりにしますか? 通院を続けてみますか?」
……などなど。そんな風に診療上の2択が生じた際には「専門的な立場からしてこっちがオススメなんだけどな~」という選択肢が大抵は存在します。そんなときには、相手に選ばせようと思う選択肢を後に提示した方が良いというのです。上で挙げた例では、薬を使うべきだと思ってますし、入院すべきだと思ってますし、通院を続けるべきだと思っているのです。

これひとつで大きな変化はないでしょう。しかし、ほんの数%だけでも効果があるかもしれません。その数%を重ねたら、随分と違ってくるのではないでしょうか。皆さんも試してみます?^-^

この事が書いてあったのはこの本です。

Book NOをYESに変える心理トリック 改訂版―図解 60分でわかるおもしろ心理学

販売元:日本文芸社
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