カテゴリー「パニック障害・強迫性障害」の3件の記事

2009年9月20日 (日)

パニック障害治療の終え方

外来でパニック障害を治療することがあります。大抵はSSRIでで治療し、大抵は何らかの治療効果が得られます。うつ病の治療と同じで、治療効果が得られるようであれば薬剤の量を中途半端にせず十分量にし、十分期間使うことが大切な様です。そこまで、急性期治療はシンプルです。

さて、SSRIで良くなったとして、それからどうしたら良いのでしょう。なんとなく薬物治療が続けられてしまっている患者さんは多いもの。

東洋英和の山田和夫先生がまとめられた内容によれば、急性期治療の後、数ヶ月の継続治療を、そしてその後に量を減らしての維持治療をし数カ月、最後にゆっくり漸減して中止を試みるのが良いようです。

その中でMavissakalianらの報告が紹介されていました。イミプラミンによる6ヶ月の急性期治療が成功した後の話。そのままイミプラミンを中止すると83%が再発したといいます。しかし、急性期治療の後に半分の量でさらに1年間イミプラミンを継続した後に中止すると再発率が25%に下がったと報告されています。維持治療、継続治療、そして維持治療が大切という話。

Ballengerによれば急性期が1-3ヶ月、安定得・継続期が2-6ヶ月、維持療法期が3-12ヶ月、薬物中止期が8-12ヶ月とされているそうです。

今まで症状を身ながら「なんとなく」になってしまいました。実際、大きな差はありませんが、これらを意識しながら診療にあたると全体の流れが見え、より良い治療ができそうです。ってなわけで勉強になったのでメモメモ〆(^-^

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2008年12月29日 (月)

広場恐怖

パニック障害の患者さんを外来でよく診ます。突然に心臓がドキドキして、息苦しくなって、死ぬんじゃないかと不安になって……。

そして「広場恐怖」と呼ばれる症状をしばしば伴います。実際に怖がるのは広い場所ではありません。いわゆる閉所恐怖と言われるような狭い場所、例えばエレベータの中。あるいは圧迫感を感じるような人混み歯科医美容室といった急に逃げられない場所。

外来で診ている患者さんで「電車のドアが閉まると怖い」という人がいました。その人からしたら、電車はドアが開いたままの方がいいのでしょうか(無理

パニック障害の治療薬抗うつ薬です。中でも、最近は副作用が少ないSSRI。適応になってる薬はパロキセチン(パキシル)とセルトラリン(ジェイゾロフト)です。そして、不安を和らげるために抗不安薬を用いることもあります。適応外ですが、他の抗うつ薬のミルナシプランやフルボキサミンだって効きます。

先ほどの例の、電車のドアが閉まると怖い人。SSRIで治療を続ける中、この間の外来でお会いしたら「ドアが閉まっても怖くありません」とのこと。それを聞いて、なんだか嬉しくなりますね(^-^)

別のパニックの患者さんの話を聞いていたら「ケータイ電話電波が届かなくなると怖くなる」と言っていました。「何かあったときに携帯電話で助けを求められない状況」が不安をもたらすのだとか。なんとも今風の症状です。

精神科の病気は、時代によって症状の出方が変わるものです。そんなことをしみじみと感じちゃいました(・_・)

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2008年8月17日 (日)

醤油ボトル

外来患者さんの中には、こだわりが強くて日常生活に支障を来している人がいます。今回は、どうしても洗剤を使いすぎてしまう統合失調症の方の話。普通に洗いものをしていると、一日で洗剤を一本使い切ってしまうのだとか(・_・;

そこで、お母様が考えたのが「醤油ボトルを使う方法」。

醤油などのミニボトル

お母様がこれに使って良いと決めた量の洗剤を入れて渡すのだとか。本人は許可された量で、心おきなく洗いものに没頭できます。そして、普通の人が使う量より多いけれど、それでもずっと少なくて済むことになります。

この方法なら、手洗いが激しい洗浄強迫強迫神経症の人にも使えるかも。ハンドソープを入れて、「この量で我慢する」という風に区切りを作れるかも。

こだわり系」の方々の治療のヒントになるかもしれませんね(^-^)

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