リス液と口腔粘膜
リスペリドン(リスパダール)の液剤を使うことがしばしばあります。頓服としてだけではなく、毎日決まって飲む薬として。錠剤に比べて薬効が高く、副作用であるEPSが少ないと言われています。
そのひとつの説として、口腔粘膜から吸収されるのではないか、というもの。口腔粘膜から吸収されれば、胃や腸や肝臓を通らずに血中に入って、それだけ早く脳まで到達します。そして、体内に入った最初に肝臓で代謝されないので、服用した薬がより有効に体内に入ります。さらに、最初の肝臓での代謝を免れることがEPSを減らすのかもしれません。
実は、発売もとのヤンセンファーマ自体は、口腔粘膜からの吸収を否定しています。おそらく錠剤との同等性があるとされるからこそ、新しい薬剤ではなく剤型が違うだけ、と発売を容易にした経過があるからなのでしょう。
しかし、明石土山病院の大下先生の論文を読むと、口腔粘膜からの吸収がやはりあるのではないかとあります。
粘膜から吸収される分子量は700以下。おして、リスペリドンの分子量は410ですからOK。
そして、薬物の非解離形の分配係数というものが40~2000だと良好に粘膜吸収されるとのこと。分配係数というのが何なのかは私にはなんとも(>_<;
リスペリドン液のpHは2~4。その条件では分配係数を計算するとpH2.2で0.0128、pH4.1で0.146。吸収されない値です。ヤンセンファーマの言う通りです。
しかし、実際には口の中では唾液と混ざります。唾液のpHは6.8~7.5あるとか。リスペリドンの分配係数を見ると、pH6.1でもう9.58、pH8.0で555になるとか。pHが7前後だと40は軽く超えているハズ。唾液に混ざると粘膜吸収されると思われます。
あの苦味で唾液が出れば、すぐに中性になることでしょう。より効率を求めるのであれば、飲み込まずに口に馴染ませて待つとより良いのかもしれませんね。味が気にならない人にはオススメしてみたいと思います(^-^)
ちなみに、ネットであちこち見て、第二世代抗精神病薬の分子量を調べてみました(^-^/
リスペリドン410
ペロスピロン499
オランザピン312
クエチアピン383
アリピプラゾール448
ブロナンセリン367
だいたい400前後のものばかりですね(^-^)
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